2023年10月18日 フレグランス

古い邸宅と分厚い壁は紳士の香り!? MASQUE MILANOのモンテクリスト

               

公開日 2023年10月18日 最終更新日 2023年10月18日

MASQUE MILANO(マスクミラノ)とは

MASQUE MILANOは、イタリア生まれのアレッサンドロとリッカルドが2010年に設立したフレグランスブランド。

2013年には、さらにニッチなフレグランス市場に向けたMASQUE Fragranzeをリリース。ユニークなコンセプトのラグジュアリーなフレグランスを次々に発表しています。

アレッサンドロとリッカルドの2人は、旅行、読書、音楽、そしてデザインのオブジェクトや自然素材、手作りのディテールが大好き。また、夢を追い求める情熱的な夢想家でもあり、自分たちの感情を形にしようと決意してMASQUE Fragranzeを立ち上げたんだそうです。

MASQUE Fragranze の「OPERA」コレクション

MASQUE Fragranze の「OPERA」コレクションは、4幕から成る人生のオペラのそれぞれの場面をイメージして作られています。

  • 第I幕:経験、発見、場所、旅行のコレクション
  • 第II幕:内面の独白、感情、深い思考、内面の反映… 人間の性質の明るさと影
  • 第III幕:感情的な関係… ロマンスと愛… 愛情と裏切り
  • 第IV幕:夢。最も奇妙であり、ありそうもない、魅力的な幻想の世界

MASQUE MILANO「モンテクリスト」

「モンテクリスト(MONTECRISTO)」は「OPERA」コレクションで2番目に誕生した香水で、2013年に発売されました。温かみのある、魅力的なフレグランスです。

 

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トスカーナの田園地帯にある古い別荘のリビングルームをイメージ

グラースの調香師デルフィン・ティエリーが解釈したオー ド パルファム「モンテクリスト」は、第1幕 シーンIIとして作られたトスカーナの田園地帯にある古い別荘のリビングルームをイメージした香りです。

Tuscany Wine Farm House with blue sky and clouds

  • トップノート:カブレウバ(温かみのある甘く少しナッツやフローラルを感じる香り)、アンブレットの種(植物性ながら動物性のムスクに似た香りを持つ)、ラム(バニラ、ハチミツ、ナッツ、シナモンのような甘く複雑な芳香を持つ)。
  • ハートノート:たばこの葉(香ばしくほのかに甘い香り)、セロリの種(甘くスパイシーで、温かみのある香り)、ラベンダー(ハーブの爽やかさのなかに、ほのかにフローラルの華やかさが感じられる香り)、ベンゾイン(まろやかなバニラとカラメルのような芳香、ほのかに杏仁のような香りを含む)。
  • ベースノート:ゴールデンストーン、ストライアックスガム(バニラを思わせる甘い香り)、ガイアックウッド(ほのかに甘くスモーキー、 ローズ調のウッディな香り)、シダーウッド(森林浴を思わせる温かいウッディな香り)、パチョリ(スモーキーさがあり、土を想起させる香り)。古びた苔むした壁。

この香りから広がる風景

「モンテクリスト」には、こんな文章が添えられています。

トスカーナの田園地帯にある古い別荘のリビングルーム。日が暮れるところです。

モンテクリストはアレクサンドル・デュマ・ペールの小説「モンテ・クリスト伯」に登場するの伯爵の名前であり、その舞台にもなっているイタリア・トスカーナ諸島にある小さな島でもあります。この島は自然保護区として有名です。ここの古い屋敷をイメージして、厚い壁の匂いや隠れ家のリビングルームから漂う居心地の良い飾り気のない雰囲気などから、名前をモンテクリストとつけました。

 

アレッサンドロとリッカルドは、調香師のデルフィンと一緒に、「地中海の海辺の、日の出の活気に満ちた雰囲気」と「トスカーナの田園地帯にある、古い屋敷の夕べの雰囲気」という対照的な要素で勝負を仕掛けました。

この風景から巧みに表現された香りのテクスチャー

「モンテクリスト」には、木や革の香り、クリスタルのグラスに注がれたラム、チョコレートのようなパチョリ、そしてたばこの香りなどが加わります。

デルフィンは、植物性ながら動物性のムスクに似た香りを持つ「アンブレットの種」を使いました。 第1幕 シーンIIは、甘い乾いた煙のもやの下で、粉っぽく土っぽい、ムスクのような香りで幕を開けます。

また、デルフィンは「アフリカンストーン」という原料を好みました。これはヒラセウムとも呼ばれ、ケープハイラックスという動物の排泄物が石化し、石のようになったもの。ここにはムスク、シベット、タバコ、ジンコウ(沈香)を混ぜたような複雑な動物的な香りが含まれています。

この野生のノートをデルフィンは、ラムやアンブレット、ストライアックスガム(バニラを思わせる甘い香り)とブレンドし、官能的で洗練された香りを作り出しました。

モンテクリストの重要なパートのひとつは、温かみのある甘く少しナッツやフローラルを感じるカブレウバの香り。印象的なシガーの香りがオープニングを引き立てます。

時折、アニスのような湿った木の香り、温まるとバルサミコのような丸みがあり、妖しいフローラルでウッディな香りもします。

 

マスクミラノ MASQUE MILANO モンテクリストオーデパルファム

【使ってみました】MASQUE MILANO「モンテクリスト」

LULU編集部員の私が、MASQUE MILANO「モンテクリスト」を使ってみました。

ブラックの渋い紙製パッケージに入っています。中には、ずっしりした重みのガラスボトル。

スプレー式のボトルになっています。

「落ち着きのある紳士の香り」実際に香ってみると…日本もおなじみのあの場所の匂い!?

最初に香った時は、「落ち着きのある紳士の香り」というイメージでしたが、改めてじっくりと香りを楽しんでみると、「日本でもこういう感じの香り、どこかでよくかぐな」という場所が思い浮かびました。

それは…お寺!

そうです、お寺の香木の香りに似ているんです。

その奥の奥に、ウッディな甘さやスモーキーな香りが漂っている感じです。

というわけで、「モンテクリスト」はメンズ向けの香りと言われることが多いですが、香木が好きな方には案外馴染みの深い香りかも。

着物を着た時なんかにも合いそうな香りだと思いました。

お香代わりにお部屋にワンプッシュして香りを楽しむのもありかもしれません。

▼動画でも紹介しています。

マスクミラノ MASQUE MILANO モンテクリストオーデパルファム

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